いにしへの道を聞きても唱へても
わが行ひにせずば甲斐なし
※昔の優れた人の教義を聞いても、また唱えても、それを自分が実行しなければ、何の値打ちもない。
とがありて人を切るとも軽くすな 生かす刀もただひとつなり
※罪があって人を斬るとしても軽々しくしてはならぬ。主君の心掛け次第でこの者を殺さずに活かすこともできる。
楼の上も埴生(はにゅう)の小屋も住む人の 心にこそは高き賤しき
※人に高い低いなし、心に高い低いあり。人間は立派な家に住んでいるか、みすぼらしい家に住んでいるかで決まるのではなく、貴賤は心で決まるのだ。
埴生(はにゅう)=粘土性の土の意。
善くも悪しくも善なりなせばなす 心よこころ恥よおそれよ
※良いことも悪いことも良いことだと思えばそうなる。心よ、自分を恥じ、おそれよ。
似たるこそ友としよけれ 交はらば我にます人おとなしき人
※自分と同類の人を友としがちだが、自分より優れている人、思慮分別のある人と交わるべきである。