報酬以上の仕事をしない者は、仕事並みの報酬しか得られない。
敵には強敵、大敵、若敵、小敵、弱敵の五種類がある。強敵とは勇猛で判断力優れた主君のもと、立派な家老がいて、忠誠心を抱く侍大将がいる敵。大敵とは大きい領地と多くの兵を持つ敵。若敵はまだ戦いに勝ったことのない力量の若い敵。小敵は領地も兵も少ない敵。弱敵は武勇も劣り、他国への攻めを考えない敵をいう。
敵と戦う時は、これをよく見極めて戦わなければならない。特に若敵と小敵には気をつけるべきで、若敵は意外に目を見張るような戦いをして、手強いことがある。また小敵も何を仕掛けてくるかわからないので、油断は禁物である。
彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず。
《殆(あや)う》
すべて成長には活動が必要である。努力しなければ肉体も精神も成長しない。努力とは仕事に精を出すことだ。仕事はありがたい。仕事が立派にやれなければ知性ある人間になれないし、一人前にもなれない。その国の文明の発展は、国民がめいめい立派に仕事を果たせるかどうかにかかっているとさえ言えるのだ。
ものの見方を改めれば、どんな仕事でも楽しくなる。仕事に興味を持てば、会社の利益が上がって上役が喜ぶ。それはさておき、実益の点から考えても、仕事に興味を持つと人生の楽しみが二倍になる。起きている時間の約半分は仕事をしているのだから、仕事が楽しくなければ、人生は不幸になる。仕事が面白くなれば悩みは忘れるし、いつの日かは昇進や昇給も実現するかも知れない。少なくとも、疲労は最低限度におさえられるし、余暇がずっと楽しく過ごせる。