君の運が破れた時は、私の言葉を思い出せ。「運命の良し悪しにかかわらず、すべてに満足することだ」
ロバート・ヘリック
皆さんも私も、この一瞬に永遠不滅な二つのものが出合う場所に立っている。無限の彼方から続いている膨大な過去と、すでに刻まれた時の末端に突き刺さっているに等しい未来との境目にいるわけである。たぶん私たちは、この永遠不滅なもののどちらで生きることも許されない――たとえほんの一瞬の間でも。その不可能なことをしようとすれば、私たちの肉体も精神も、ともに破滅するだけだ。だから、私たちは自分が生きられる時間、言い換えると、今から就寝までの時間を生きるだけで満足しようではないか。
幸福とは、たいていの場合、勤勉の報酬であることがやっとわかった。美しいことを頭で考えたり、心に浮かべたりするだけで幸福になれると思ったら、大間違いだ。それなら「美」を食べてみるがよい!幸福の女神はちょっとやそっとのことでは訪れない。彼女に気に入られようと思えば、働くことだ。自分を顧みないで人のために尽くすことだ……。
一生懸命に体を働かせることは、実にすばらしい。もう何も考えなくなる。私はしばしば、黙々として長時間作業することがある。頭に浮かぶのは、ただ仕事を一心に続けることばかり、――鍬(くわ)をふり下ろす、地面から持ち上げる、頭の上にふりかざす――そしてまたふり下ろす。
それでも時折り――たいていの場合、まだ疲れを知らぬ午前中だが――突然、全世界が私の周囲にぱっと開いたような気持ちになることがある――その美しさ、その意味を感じ取っていると、何とも言えない幸福感が、しみじみと湧き起こってくる。真の満足とはこういう状態を指すのだろう。
精神病理学の分野でわれわれの発見した事柄は、広く知られていながらも、しばしば忘れられている原則を実証している――人生の最大の満足は、金では買えないということである。……つまり、誠実、献身、忠誠心といったものは、金では買えない。このことを念頭から離さないことだ。
この一番重要な「満足」を達成できるかどうかは、それぞれの人間がその伴侶と力を合わせて、互いに敬い合い、信頼し合う間柄を作れる機会が得られるかどうかにかかっている。
ウィリアム・メニンジャー・博士