過ちては則ち改めるに憚ること勿れ。
《あやまちては すなわち あらたむるに はばかることなかれ。》
※過ちを犯したなら、これを改めるのに躊躇してはならない。
良薬は口に苦けれども病に利あり、忠言は耳に逆らえども行いに利あり。
※よい薬は苦くて飲みにくいが、病気によく効く。同じように、忠告の言葉は快く耳に響かないが、身のためになる。
気の小さい者は少し批判されただけで、立腹する。だが分別ある者は、自分を非難した者からも・叱責した者からも、そしてことに「どこが問題か、ともに論じ合った者」から、自分の至らないところを熱心に学び取る。
もし自分が間違っていたと素直に認める勇気があるなら、災いを転じて福となすことができる。過ちを認めれば、周囲の者がこちらを見直すだけでなく、自分自身を見直すようになるからだ。
過まれるを改むる善の、これより大きなる無し。
《あやまれるを あらむる ぜんの、これより おおきなる なし。》
※過ちを犯したなら、改めることが善であり、それ以上の善はない。
愚管抄 / 慈円