われわれが賞賛や驚異の眼で見上げる、人類の成し遂げたあらゆる大工事の成果は、辛抱強さと何事にもめげぬ、たゆまぬ努力がもたらした好例である。こうして採石場はピラミッドと化し、遠隔の国々が運河で結ばれるようになる。もし手斧や鍬(くわ)の一振りが与える印象と、こうした大工事の計画の全貌や最終結果とを比較するなら、その差のあまりにはなはだしいのに一驚するだろう。しかしなから、こうした一見取るに足らない作業でも、積もり積もれば、いつかは最大の難工事を克服し、山々を削り取り、大海にも人類の一見か細い力によって、防波堤が築かれる日が、必ずくるのである。
天才の一パーセントは「インスピレーション」(ひらめき)から成り、九十九パーセントは「パースピレーション」(汗)から成っている。
何か大計画を実行しようとする時、横から口をはさむ者がいてもあまり気にしないことにした。「とても無理だ」と言うのが連中の決まり文句である。私はそういう時こそ努力すべき最善の時だと思っている。
地位を向上したければ、じっと手をこまねいていないで、いっそうの努力に励むことだ。これは苦しいし、へとへとに働かねばならないが、長い目で見れば、必ず得るところがある。
私がこれという仕事に取りかかると、決まって「いくら努力したって無駄だ」と横槍が入ったものだ。一時はこの言葉が気になって仕方がなかった。今ではもう何とも思っていない。
アーネスト・シャクルトン