人間に最も必要な特質とは何だろうか。管理者の能力、偉大な精神力、親切心、勇気、ユーモアを解する心――こんなものはみな違う。もっともそのどれもが、ごく重要であるが。
私の考えでは、それは友人を作る能力である。一言にして言えば、相手の最大の長所を見出す能力である。
相手を腹の底から笑わせることができれば、友人になる道が開ける。相手が一緒になって笑うのは、いくらかでもこちらが好きな証拠だ。
人の善悪は友によって決まるものだ。身分の上下を問わず、良き人であれば、及ばないながらも真似をし、悪い人の真似はかりそめにもしてはならない。
友情はぶどう洒である。新しいうちは口当たりが悪いが、年月を経て醸成されると、老いた者を元気づけ、若返らせる。
人間に欠点はつきものである。完全無欠の友人を探しても、理想通りにはいかない。われわれは自分の欠点は棚にあげて自分を愛しているのだから、友人も自分同様に愛すべきである。
キュロス大王