愉快な考え方をすれば、私たちは愉快になるだろう。惨めなことを考え始めたら、惨めになる一方であろう。恐ろしいことを思い浮かべれば、恐ろしくてたまらなくなるはずだ。病的なことを考えれば、病気になるに違いない。失敗するのを気にしたら、間違いなく失敗してしまう。自分ばかりかわいがるならば、他人からは敬遠され、皆が寄りつかなくなるだろう。
牧場の奏でる調べや、森をたたえる交響楽に耳を傾けるひまもなくなるほどあくせく働いたり、せかせかしたって始まらない。この世には富よりはるかに重要なものがある。楽しみを味わうささやかな心がけもその一つだ。
身分不相応な値の高い馬は買い求めるべきではない。よき馬ゆえにかえって名を失うこともある。
※身分不相応な名馬が故に、それを失うことを恐れて勝機を逃してしまうこともある。
下級武士は金十両で馬を買おうとするなら、五両の馬を買うべきである。惜しげもなく、五両の馬を乗り回し、飛び下り、乗り放ち、戦いの好機には捨てるのがいい。そして残った五両でもう一度馬を買えばいいのである。このことは馬に限らず、ほかのことにも当てはまる。
葦のようにいつもしなやかであれ。杉の木のようにかたくなではいけない。
タルムード(ユダヤ教法典)