自分の欠点ばかり気になり出したら、そんな劣等感を直してくれる人間はこの世に一人しかいない。つまりあなた自身だ。直し方は次の言葉に尽きる。――「おのれ自身のことを忘れよ」恥ずかしくなってきたり気おくれしたり、自分が気になり出したりしたら、すぐその場で何か他のことを考えることだ。人と語り合う際には、話題以外のことはいっさい念頭には置かない。相手がこちらのことをどう思っていようが、こちらの話しぶりをどう思っていようが、決して気にしないことだ。自分のことは忘れて、先を続けることだ。
自分の欠点に腹を立てても何にもならない。われとわが身を哀れんでもどうにもならない。思いきって、自分の中にはさまざまの可能性が束になって入っていると考えたらどうか。そして世の中で最も面白いゲームをやるのだ――自分の最大の長所を最も有効に生かすゲームを。
自分のことで卑屈になったり、引っ込み思案になったりしがちなのを克服する最上の方法は、他人に興味を持ち、他人のことを考えることだ。気おくれなど嘘のように消え去ってしまう。他人のために何か尽くしてやることだ。常に人に親切を尽くし、友人のような心で接すれば、あなたはそのすばらしい結果に驚くことだろう。
いかに多くの人々が汝より前進しているかを見るならば、いかに多くの人々が汝より遅れているかを考えよ。
他人のために尽くすことだ。そうすれば、つまらない劣等感など、七月のとうもろこし畠にかかる朝露のように、跡形もなく消え失せてしまう。
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